Kさん179そんなに見つめないで(;´Д`)
Kさんの良いところ…というか、嫌いでないところは、私のルックスを遠慮なく褒めてくれるところだ。
年を取ってはいてもやはりオンナ。
ルックスを褒めてくれる相手がいるなんて嬉しいではないか(^o^;)
翌朝Kさんは早めに起きて、ベッドの中で仕事の(かどうかはわからないが)メールチェックをしているようだ。
だから朝陽が眩しい…的な、ちょっと恥ずかしそうな演技をしながら目を覚ましたふりをしてみた。
私なりのサービスね:-)
Kさんは私の目覚めに気づいて
「おはよう」
と微笑んだ。
Kさんはよく
「マリコちゃんの顔、つい見つめちゃうんだよな。」
なんて事を照れずに言う人だ。
こういうセリフを言えるところもナルシストの傾向にあるらしいね(゚Д゚;)
そうかそうか、ナルシシストさんも、こんなババアの私を見つめて幸せを感じるんだな。
そう思い、私は更なるサービスで、はにかんだように小首を傾げて笑顔を返す。
はいはい、キモいキモい。
36歳だという事を忘れたわけではないが、Kさんが喜ぶから。
ま、そんな私こそナルシストなのかと言われればそうかもしれない( ´∀`)
もちろんKさんは更に私を愛おしむように微笑む…はず。
あれ?
それどころか真顔で私の口元を見つめ続けているのだか?
なんで(;´∀`)?
Kさんはやはり真顔で口を開いた。
「ねぇ、マリコちゃんは、ヒゲ、剃らないの?」
え? ヒゲ?
HIGE?
卑下?
剃るってことは、もしかして髭ってこと(^o^;)?
私に髭が生えているということかな?
突然の質問と私のやっていた演技が反比例過ぎて、恥ずかしくてたまらなくなった。
口元を隠しながら
「髭、生えてる(;・∀・)?」
と聞いた。
「太陽の光に透けて光ってるよ。
母さんはちゃんと髭を剃っていたよ。
マリコちゃんも剃った方がいいんじゃない?」
えっと、仮にも彼女のデリケートな問題?に、母親のデリケートな話をし、更に比較までするって…。
Kさん、大丈夫?
まあ、100歩譲って髭(産毛ね(;´д`))剃ろう。