高収入さん㉑ 肩書と経歴に弱いオンナ
「どれにしよっかな~♪」
高収入さんが楽しそうに選び始めたので、私も気を取り直して選ぶことにした。
「私はこのモッツァレラチーズのトマトソースパスタにします!」
最近はだいたいコレ系。
チーズが伸びるのが堪らなく好きなのだ^^
「それだけ?サラダは?飲み物は?お酒は?」
そうだった、ここはドレッシング頼りの店だとさっき話したばかりだった。
「お酒はさすがに飲みませんが、サラダ召し上がるならシェアしませんか?」
ということで、ありがちな気まぐれサラダ的なものを注文した。
注文をして落ち着いた所で、高収入さんがおもむろにパンフレットのようなものを出して私に見せた。
「はっきりどんな仕事しているって言ってなかったけど、今はこういう事しているよ。」
それはある特殊な機器なのだが、日本向けではなく海外に向けたものだという。
私自身が使うことは一生ないものなので使い方もわからずコメントに困った。
「そうなんですね…。」
やばい…あまりに興味も知識もない分野で、何を言ったら良いのかわからない。
私のやばい気持ちに気づいたかはわからないが、高収入さんはさして気にしている風もなく、自分の事を語り始めた。
「だからせっかく地元に帰ってきたけどいつもどこかに出張に行ってるよ。」
私はそっちの方が興味ある。
「近々どちらに行かれるんですか?」
と聞いて返ってきたのは、私にとっては未知の国だった。
あぁ、そうなんだ、あの国に関係がある人は実在しているのだ。
肩書や経歴に弱い私は、またしても惹かれてしまった。
私は本当に弱い、弱すぎる…(-_-;)