院長⑥まさかの金づる扱い???
ネット婚活に手を出しながらも、ワタシにはまだ身近にリアルな紹介話があり、希望を捨てたわけではなかった。整骨院を経営するマツダ先生だ。
施術の時、彼はまた前回と同じような話をはじめた。
「◯◯大学の推薦枠があったんですが、自分より成績が少し下のヤツに譲ったんですよ。
先生達も、自分は一般で受かるだろうからゆずったらって。」
はあ…(-_-;)
その推薦枠を逃したばかりに、医者への道が絶たれてここにいると言いたいのか。
十分な人生のように思えるが、本来目指していた自分の姿との乖離が大きいからか、兄との比較なのか…。
夫婦となって、私はこの人の自尊心を満足させてあげることが出来るだろうか。
などと考えていると
「レイコさんからも話を聞いていると思うのですが、今度食事に行きませんか。」
え(゚д゚)!!
いきなりで驚いたが、前回の教訓から、次の患者が来る前に早々に誘ってくれたということか。
「そうですね、いつにしましょう( ゚∀゚ )」
ホッとしたのも束の間、ここで玄関の扉が開いたのだ。
それで話は中断した。
ねえ、…さっさと誘ってよ。
会計の時も、食事の話にはならなかった。
なんならそっと連絡先だけ渡してくれたら良いんじゃない?
ねえ、なんなの…?
ワタシから誘わないとならないの?
イライライライラ(-_-;)
会計を済ませて扉を締めた所でふと思った。
ん(・_・;)?
あれ(;゚∀゚)?
もしかして私って、客と紹介相手の間で揺さぶられて、焦らされちゃってる?
この程度のオトコに?
本人にそんなつもりがあるのかどうかは別として、なんだか愉快ではない。
それで
しばらく治療に通うのもやめにしようと決めた。