エグザイルの誰か④~エグザイルの誰かに謝りたい
どうも社会常識が欠如していそうなツチヤさんだが、レイコちゃんが「エグザイルの誰か」と今どきの芸能人に例えただけあって、一重で切れ長の目がキリッと上がっていて、でも笑顔がとてもかわいらしい男性だった。
そしてしじゅうニコニコしていた。
「紹介とか緊張するわ~。マリコさんどうっすか?」
落ち着き無く身体を揺らしながら言った。
緊張…?
彼がなかなかの大きな声で喋るので、周囲の人々が耳をそばだてているのではないかと、一人羞恥心に耐えている…と言った意味では緊張している。
「そうですね。やはりこういう機会はなかなかないので、緊張しますね。」
私の方が年上なので、一応合わせておこう。
するとなぜか満足したように、ツチヤさんはこんな事を言った。
「オレどうっすか?」
どうっすか?とはどういう意味っすか(゚A゚;)?
正解はどれだ?
「レイコさんからうかがっていたとおり、鍛えられていてすごい逞しいなって思いました。(^^)ニコニコ」
どうだ?正しい答えなのか(゚A゚;)ゴクリ?
「週4回ジムに通ってるんで( ゚∀゚ )」
と、ちょっと胸を張ってみせたように感じた。
正解だったようだ(´∀`;)
「お酒も飲めないから飲みにも出ないし、金使うこと無くて、結局鍛えて服買って終わりです。」
無趣味か…( ゚д゚)
これまでの経験で、無趣味の彼氏は時間があるので、束縛されがちだった。
できればお互い知らない時間を持っておきたい。
( ゚д゚)ハッ!!
無趣味なんて最高!
お金のかかる趣味を持っているよりずっといいではないかヽ(`▽´;)/
あれ?
釣り仲間(レイコちゃん兄)の紹介なので、釣りが趣味では?
などと考えていると
「釣りも仕事の先輩に連れて行ってもらうんで、道具は全部借り物です。」
と先に言ってくれた。
そして
「マリコさんも結婚したいんっすよね?」
と、いきなり本題を振られた(;´д`)
そのタイミングで頼んだ飲み物がやってきた。
店員の若く美しい女性に会話を聞かれたくないので沈黙してみた。
・・・( Д )
「高っ!」
の声を聞いたあとだったのでお茶にしようかと思ったが、同じ価格でグラスワインがあった為、白ワインにした。
ツチヤさんにはノンアルコールの甘めのカクテルが運ばれてきた。
一口飲んでツチヤさんは感嘆の声をあげた。
「うわっ!美味いっすね。高いだけのことはある(゚∀゚)」
(ー_ー;)
誤解のないように書くが、このお店は本当に高くない。
なんならそこらの居酒屋のカクテルのほうが高いくらいだ。
もしや彼の比較は自動販売機か?
話を元に戻そう。
いきなりストレートだが
「ツチヤさんは若い頃に結婚されたことがあると伺いました^^」
Σ( ゚д゚ )
ツチヤさんは一瞬固まり真顔になった。
「…聞いてるんだ?」
え、まさか黙っておくつもりだったわけ(;´д`)?
ツチヤさんは開き直ったのか照れたように言った。
「じゃあついでに言っちゃうけど、実はバツ2(*´∀`)」
照れてんじゃねぇよ(# ゚Д゚)
そして更に衝撃の事実をぶつけられるのであった。