Kさん97遠隔操作されるオンナ
Kさんの理不尽な説教から解放された事はうれしかったが、私には空港に無事に到着するという使命があるのだ。
おかしなことに、「部下が仕事でミスをしたから私を空港まで送って行く事が出来ない」と、新宿駅で別れたKさんから何度もメッセージが届いている。
な~んて(;・∀・)
嘘だという事はわかっているが、もっと上手くやれば良いのにと思うよね(-_-;)
私ならわからないとでも思ったのかしらね。
そのようなわけで、もう目の前にはいないというのに、私はまだKさんから解放されていない。
放っておくわけにもいかないので、怒られないように早く返信をしようと思っているのだが、まだ返信していないのに次のメッセージが届いて、それもままならない。
そのうえKさんは、“宿題”まで課してきたのだ。
『言われっぱなしじゃ成長はしないよ。今日ボクから言われた事を思い返して文章に書いてみるように。
するとマリコちゃんの悪いところがわかるよ』
彼は私の上司のつもりだろうか…?
急にある思いが過ぎった。
Σ(゚□゚;)
別れ際にKさんが言った言葉を思い出したのだ。
「誰にも相談しない方が良いよ。」
Kさんはそう言った。
私がこの時間に誰かに連絡して相談などできないように、遠隔操作で私を拘束しているのではないだろうか。
それに気づいてゾッとした(゚Д゚;)
(もちろん思い過ごしかもしれないのだが。)
しかしそれに気付いたからと言って、返信しなかった時の事を考えると、その方がよほど恐怖だった。
返信するより“宿題”を片づけた方が良いのでは?
そんな気がして、スマホのメモ機能に書き始めた。
Kさんから言われた“私の悪いところ”を。