自転車さん⑯貧乏より貧乏くさい方がイヤ
「3,000円で足りますか?」
と心にもないことを尋ねた私に対する自転車さんの返事は
「うん、大丈夫だよ!」
あれあれ(;´Д`)?
ほとんど自転車さんが食べて飲んでいるし、私よりはるかに高収入なのだから、まさか受け取るはずがないと思っていたお金を、あっさりと受け取られてしまった。
ついでに言うなら、正しく折半しても私は2000円にも満たないはずだが…?
ムカムカッ(# ゚Д゚)
過去に
「貧乏より貧乏くさい方がイヤだ」
と言った小金持ちの女友達がいたが、今その言葉が蘇ってきた。
自転車さんの行為が貧乏くさいの定義に入るかどうかは人それぞれだと思うのだが、私にとってはとてつもなく貧乏くさく感じたのだ(-_-;)
すべて支払わせるつもりだった私が言うな?(;゚∀゚)
自転車さんは言った。
「このあとどうする?」
どうするって、これ以上ムダな出費はしたくない(;´Д`)
「明日も早いからそろそろ失礼しますね^^」
と答えると自転車さんも言った。
「そうだね、ボクも明日早いんだ^^」
なんじゃそりゃ。
私が気を遣って
「じゃあお茶でも…」
と言えば断られていたのだろうか(-_-;)?
途中の主要駅まで一緒に帰る事になった。
電車が割と空いていたこともあったが、自転車さんがささ~っと席を確保してくれた。
その気遣いを金銭面で見せろ。
隣に座らざるを得なくなったが、本当は大学時代を引きずるスタジャン男と恋人同士だと思われたくない(;´Д`)
とりあえず、恥ずかしそうに座ってみる。
自転車さんは意に介さないようで
「今日は楽しかったなぁ。あのお店、大学の時以来だったけど全く変わらなくて驚いた。」
大学以来?
まさかそこまで久しぶりだとは思わなかったが、そんなに昔からあるならあの店構えと価格も多少は理解できる。
「他にも行きたい店があるから、また誘いますね!」
と笑顔でいう自転車さんに対し、“ワリカンで”、という言葉が続くことがわかっているので、モナリザの如き微笑で謎の返事をしておいたが、どう捉えただろう(-_-;)