「彼氏」⑮遠出した時、お金ってどうしてるの?
「遠出」ということはとても楽しいイベントだったのだが、車の中で話したことは、またしても結婚生活のことだった。
元奥さんは完璧主義で、体の事を考えていつも手の混んだ料理を作ってくれていたという。
「カレーはもちろん、ビーフシチューもホワイトシチューも、全てルーやソースから作るんだよ。
それがもうめちゃくちゃ美味しいの!」
また始まった(;´Д`)
これ、本当に嫉妬じゃないのよねぇ。
あ~めんどくさい。
あ、そうだ、「めんどくさい」って気持ちが一番合ってるかも。
聞くのめんどくさい、返事するのめんどくさい。
サクライくんはめんどくさい会話をするオトコだ。
なぜ私はめんどくさいオトコと一緒にいるのかというと、やっと出来た彼氏を手放したくないからだ。
呆れるよね。
わかるわかる。
でも仕方ないじゃん。
それに占い師が言ったんだもん。
「すぐに白黒つけるな!」
みたいなことを。
わたしさえ我慢、いや、大きな心でゆったりと構えていれば、長い目で見ればいつかは解決する問題だ。
さて、約1時間走ったところで目的地の高速道路の出口だ。
サクライくんは言った。
「高速代、どうしようか?」
どうしようって…。
こちらから請求できるものではない。
「ETCだから大丈夫だよ^^」
「そっか^^」
そっか…って。
実際高速代はたいした金額ではないのだが、ガソリン代というものが発生するし、車でなければ電車代など必要な経費がかかったはずだが…。
う~む。
彼は今日どの程度お金を出すつもりだろうか。
水族館の入り口でも私はお財布を出してみたが「いいよ」とは言われなかった。
う、う~む。