Kさん⑤マウントを取るオンナ
私の仕事は特殊だ。
知っている人は知っている程度の。
つきあうことがきまってから私はやっとKさんに仕事の話をした。
Kさんは最初から
『そう?それは素晴らしいお仕事だね。それにそのお仕事なら結婚してどこに行っても続けられるよね。』
と言ってくれた。
しかも
『あ、別に働きたく無ければ働かなくて構わないんだけどね。』
と、暗に専業主婦になっても良いよと言ってくれた。 ただ私自身ずっと働いてきた身としては、大げさだが社会との関わりを絶つというのが恐くもあったので
『やはり細々とでも仕事は続けたいと思っています。』
と答えると、うんうんと電話の向こうで頷きながら
『それが自立した女性の気持ちだよね。
それなら自分が好きに使える分だけ働く気持ちでいれば良いんじゃないかな。
もちろん足りなければ遠慮なく使えるように家族カードを渡しておくよ。
自分のお給料は貯蓄しても良いしね。』
と、私の立場に理解を示してくれたのだ。
なんと、こんな理想的な答えをしてくれる男性がいるなんて(;゚д゚)
私の結婚への夢は膨らむばかりだ。
あんなに煩わしかったユウコさんの存在が、どんどんどうでも良いモノになっていき、寧ろ
(私の方がオットの格も上だわ)
と、我ながら嫌らしい気持ちで一人マウントを取っていた。
やはり幸せな時というのは人に優しくなれるものだ。
↑
どこが(-_-;)?
ユウコさんは私の私生活なんてどうでも良いかもしれないのにね。
そうだ、ユウコさんは今結婚準備で忙しく、人の事なんて構っている場合ではないだろう。