Kさん56劣等感の塊なんでしょ?
Kさんは遅刻したことを責めるのだけでは飽き足らず、今度は私の過去について想像で攻め始めた。
「誰もマリコちゃんの事を本気で好きじゃなかったからだよ」
この言葉は私を激しく傷つけた。
誰も好きじゃなかったって…。
今までの恋愛を全否定しつつ自分は優しい恋人だよとアピールを入れてくる。
「結婚しようと思う相手ならきっと相手の為を思って、間違った行為を正すように教えてあげるよ。
そう思わない?」
そうかもしれないが、私の行為が人の道から外れるほど、こうしてネチネチとしつこく責められる程の“間違った行為”だとはどうしても思えない。
もしKさんが遅刻したって、連絡が遅れたって、こんなに腹は立たないもの。
私は(少なくともKさんより)、人はそれぞれ怒りのポイントが違う事も、言ってはいけない言葉があることも知っている。
それでも私は今こうして誰からも選ばれず独身でいることで、Kさんの言葉をハッキリと否定することが出来ないのだ。
そして、今まで交際した男性達から、私は愛されていなかったのかもなぁ…と。疑心暗鬼に陥ることになった。
ここで思い出さずにいられないのはユウコさんのことだった。
ユウコさんも私に言ったことがある。
「みんなマリコさんのこと、好きじゃないと思うよ。」と。
そうだ、Kさんとユウコさんには共通点がある。
それは頭の回転がとても速いこと。
そして彼らは恐らく想像力(妄想力)が豊かな人たちなのだ。
想像力は人の気持ちを思いやったり、周囲に気を配ったりということができる力だと思うのだが、彼らの想像力は妄想を伴って、時に自分の中で(裏付けなく)確信となり、相手を傷つける事も承知で言葉にしてしまうことがある...のではないだろうか。
自分を守るために。
攻撃は最大の防御だというしね…。
なんだかんだ自慢したり威張ったりするけどこの二人、きっと劣等感の塊なんだね(゚Д゚;)